浪漫日和

Seeking the romance of my life

言葉を上手に

ブログを書くことは苦ではないのです。むしろ楽しみであります。今日はブログに何を書こうかな〜と考えつつ過ごす毎日は意外と楽しいですよ。日記でも良いじゃないか、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、誰かが読んでくれていることがわかるのってとても気持ちの良いものです。ブログ更新した日にはだいたい20人くらいの方が見てくださるのです。こんなブログでも読んでくださる方がいらっしゃるなんて嬉しい限りでございます。ありがとうございます。

 

しかしながら、欲を言ってしまえば、やっぱりもうちょっと日本語の使い方のバリエーションを増やしていきたいですね。

 

 

とても気に入って感動して心動かされた本や舞台や映画を誰かにオススメしたい!Twitterに感想をのっけたい!ってなったときにうまく言葉に表せないのですね。単に語彙力がないのか。どうにか感じたことを上手に言葉にそのまま表現していけるようになりたい…そう、ちょっと気取った文書が書きたいのです。

 

Twitterの検索使ってそれについて上手な感想をつぶやいている垢を探して「あ〜共感できる〜!」「これが言いたかったの!」「言われてみれば!」なんて思ってRT。でも自分も書けるようになりたい。

 

感じたことを文章に落とすって難しいですよね?どうしたらできるようになるのか。なにかコツをつかみたいものです。

 

 

美しい文章、綺麗な日本語に出会うと鳥肌が立ちます。

昨日、また出会ってしまいました。

見よぼくら一銭五厘の旗」という詩。

作者は 花森安治

私の今のお気に入りのドラマ「とと姉ちゃん」で主人公常子の生涯のビジネスパートナーである唐沢寿明演じる花山伊佐次のモデルになった方です。

 

たまたまTwitterとと姉ちゃんのタグ検索していたらヒットしました。

 

長い詩ですが、特に序盤が良いのです。

以下、引用

 

 

見よ、ぼくらの一銭五厘の旗

美しい夜であった
もう 二度と 誰も あんな夜に会う
ことは ないのではないか
空は よくみがいたガラスのように
透きとおっていた
空気は なにかが焼けているような
香ばしいにおいがしていた
どの家も どの建物も
つけられるだけの電灯をつけていた
それが 焼け跡をとおして
一面にちりばめられていた
昭和20年8月15日
あの夜
もう空襲はなかった
もう戦争は すんだ
まるで うそみたいだった
なんだか ばかみたいだった
へらへらとわらうと 涙がでてきた

*中略

何時間も歩いて 職場へいった
そして また何時間も歩いて
家に帰ってきた
家に近づくと くじびきのくじをひらく
ときのように すこし心がさわいだ
召集令状が 来ている
でなければ
その夜 家が空襲で焼ける
どちらでもなく また夜が明けると
また何時間も歩いて 職場へいった
死ぬような気はしなかった
しかし いつまで生きるのか
見当はつかなかった
確実に夜が明け 確実に日が沈んだ
じぶんの生涯のなかで いつか
戦争が終るかもしれない などとは
夢にも考えなかった

その戦争が すんだ
戦争がない ということは
それは ほんのちょっとしたことだった
たとえば 夜になると 電灯のスイッチ
をひねる ということだった
たとえば ねるときには ねまきに着か
えて眠るということだった
生きるということは 生きて暮すという
ことは そんなことだったのだ
戦争には敗けた しかし
戦争のないことは すばらしかった

 

*中略

 

戦争は もうすんだのだ
もう ぼくらの生きているあいだには
戦争はないだろう
ぼくらは もう二度と召集されることは
ないだろう
敗けた日本は どうなるのだろう
どうなるのかしらないが
敗けて よかった
あのまま 敗けないで 戦争がつづいて
いたら
ぼくらは 死ぬまで
戦死するか
空襲で焼け死ぬか
飢えて死ぬか
とにかく死ぬまで 貴様らの代りは
一銭五厘でくる とどなられて おどお
どと暮していなければならなかった
敗けてよかった
それとも あれは幻覚だったのか
ぼくらにとって
日本にとって
あれは 幻覚の時代だったのか

 

以下省略

 

 

 

”死ぬような気はしなかった しかしいつまで生きるのか 見当はつかなかった”

 

この一節が頭に残ります。綺麗な日本語、そして且つどことなくインパクトある表現。

言葉が綺麗なだけでなく文章全体から花森自身が戦中、戦後に感じたことが純粋に文字として起こされている。

 

たとえ の使い方も独特で、召集令状が届いているか確認の緊迫感をくじ引きを開くときと重ねて表しているところが。この詩を読むだけで当時の緊迫した雰囲気が想像しやすくなって。

 

あああ…この詩の感想さえもうまく書けない。

感じたことを相手にいかに詳細に正しく言葉を用いて伝えることができるようになりたい。